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組み込み型Ryzenとは? Ryzen V1000 Seriesについて調査してみた!

こんにちは、はじめまして。

普段はPC全般のエンタープライズ記事などを、自身のブログで公開しているYUKITO KATOと申します。

 

今回からWindows系やプレスリリース系記事を執筆させて頂くこととなりました。どうぞよろしくお願いいたします。

栄えある一回目の記事は、少し変わった製品についてフォーカスを当ててみました。

 

 

 

組み込み型Ryzenとは? Ryzen V1000 Seriesについて調査してみた!

2017年3月3日に第一世代(Summit Ridge)のRyzenがリリースされてから、そのコストパフォーマンスの高さもあり、非常に人気を博しているRyzenシリーズ。

ですが、第一世代は統合GPUが搭載されていないため、別途グラフィックカードを準備する必要がありました。

そのため、ライトユーザーにとっては「ハードルが高い」、ローエンドグラフィックカードを購入すると「コスト面でのメリットが薄い」、といった弱点を抱えていました。

 

そんな中、AMDは統合GPU「Radeon RX Vega」を搭載したRaven Ridge世代のAPUを、2018年2月12日に発売することとなり、別途グラフィックカードを必要としない低コストPCを組むことができるようになりました。

このように一般ユーザー向けの製品にしか注力していないように見えるのですが、その裏で非常に面白い製品を2018年2月21日に発表しています。

それが組み込み型Ryzen、「Ryzen V1000 Series」です。

 

SoCとは?

この組み込み型Ryzen、Ryzen V1000 SeriesはCPUやAPUではなく、SoC(System-on-a-chip)と呼ばれる物で、CPUやGPUなどシステムに必要な物を1つの超小型のチップに搭載した物のことを指します。

GPD PocketやSurface3に搭載されている、Intel Atom (Cherry Trail)も同じくSoCです。

 

本来は、デジタルサイネージなどの用途が限られた機器で利用するための超低電力システムで使われる物なのですが、その性能の高さと省電力性から、先ほどあげたGPD PocketやSurface3の様に、一般ユーザー向けの格安PCに利用されています。

 

全部で4モデルを展開へ

モデル名 TDP ベースクロック 最大クロック コア数 スレッド数 内蔵グラフィック
AMD Ryzen Embedded V1807B 35-54W 3.35GHz 3.8GHz 4 8 AMD Radeon Vega 11
AMD Ryzen Embedded V1756B 35-54W 3.35GHz 3.6GHz 4 8 AMD Radeon Vega 8
AMD Ryzen Embedded V1605B 12-25W 2.06GHz 3.6GHz 4 8 AMD Radeon Vega 8
AMD Ryzen Embedded V1202B 12-25W 2GHz 3.6GHz 2 4 AMD Radeon Vega 3

まず、Ryzen V1000 Seriesのシリーズラインナップを確認してみましょう。

GPD Pocketに搭載されている、IntelのSoC、Cherry Trail世代のAtom x7-Z8700のTDP 2Wと比べますと、Ryzen V1000 Seriesはどれも非常に高く見えます。

この点については、動作周波数の高さと統合GPUの性能の高いことからTDPがどうしても高くなっている様子。

 

脅威のグラフィック性能

Ryzen V1000 Seriesの魅力は何と言っても、統合GPUのパフォーマンスの高さ

SoCでありながら、全モデルともに4K@60Hz(シングルモニター構成かつDisplayPort接続時)で出力できる、最大4台の独立した4Kディスプレイを接続できるというのだからビックリです。

更に加えて、全モデルともゲーム向けのグラフィックに最適化されたグラフィックAPI Vulkanをサポートしています。

Vulkanをサポートしていますと、ゲームの3Dグラフィック表示処理のオーバーヘッド(余計に費やされる処理時間のこと)を削減できるようになります。

Vulkanを利用するには、ハードウェア側の対応だけでなく、ゲーム側での対応も必要となりますが、Vulkanが使える条件をクリアしていれば、重たい3Dゲームでも快適にプレイできるようになります。

 

組み込み機器を見据えた長期のサポート期間

Ryzen V1000 Seriesは組み込み機器をターゲットとしたSoCですので、サポート期間がなんと10年もあります

組み込み機器は一般向け機器と違って更改、更新しづらい性質を持っているため、使用するハードウェアも長期サポートされることが望ましく、Ryzen V1000 Seriesはこの要件を十分に満たすほどのサポート期間が設定されています。

 

組み込み型Ryzenに期待できること

 

ゲーム機用として

さてそんな、組み込み型Ryzenに期待できることを考えてみたところ、真っ先に思い浮かんだのがゲームセンターに設置されている、アーケードゲーム機のスペック向上でした。

現在ゲームセンターに設置されているアーケードゲーム機のほとんどが、Windows Embeddedマシンで動作しており、蓋を開けてみると普通のPCとほとんど変わらなかったりします。

 

最近ではゲームセンターに設置されているアーケードゲーム機も、より綺麗なグラフィックを使ったゲームが増えてきていることもあって、要求スペックは年々増加傾向にあります。

例を挙げてみると、ネイロ株式会社とタイトー株式会社が、共同で制作した「電車でGO!!」ではNVIDIA GeForce 1080GTXを利用しています。

 

そういった背景もあるため、メーカーとしてはハードウェアのコストを抑えながらも、ユーザー体験を最大限引き出せるグラフィックを利用したゲームを作りたいところ。

そんな中、統合GPUの性能が高いRyzen V1000 Seriesが発売されたことはメーカーにとっても、私達ゲーマーにとっても非常に良いニュースとなりました。

 

また、昨今のゲーム市場はVRなどが新たに取り込まれ、さらなる領域へと踏み出そうとしている段階にあります。

既にVRゲームを家で楽しむだけでなく、イベント会場などで楽しむといった機会が増えてきました。

ただ、VRゲームを提供するために必要となるプラットフォームはまだまだ高価だったり、消費電力が大きいなど色々な問題を抱えています。

Ryzen V1000 Seriesの実機をまだ触ったことが無いため、現モデルでVRゲームを満足にプレイできるのか、といった問題がつきまとってしまいます。

今後の発展次第ではありますが、大がかりなイベント時だけでなく、それこそ近所にあるゲームセンターでも本格的なVRゲームがプレイできる時代がやってくるかも知れません。

 

ゲーム以外の用途として

どうしてもゲーム用途だけに目が行きがちですが、AMDはゲーム以外にもRyzen V1000 Seriesのターゲット市場をいくつか上げており、デジタルサイネージはもちろんのこと、最先端の医療現場や工場管理、工場自動化、シンクライアントやOA用途、エンタープライズ向けネットワーク機器など幅広い市場で受け入れられると確信しているようです。

一般向けモデルでIntelに対して猛攻撃を仕掛けはじめたAMDは、組み込み型においても大逆転劇を見せるのでしょうか。

Ryzenといえばデスクトップ向けの物に注目しがちですが、組み込み系としてもこれからが非常に楽しみなシリーズとなりそうですね・・・!

 

関連リンク

AMD Ryzen 組み込み型プロセッサー

電車でGO!! – ネイロ

 

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